我が家は動物園である。
チンパンジー(隣)やナマズ(下)がマンションという名の檻で飼育されている。
チンパンジーはとにかくうるさい。
四六時中ガタガタゴトゴト物音を立てるし、深夜0時〜5時の間でも騒音、時には大きな振動さえ伝わってくる。
振動!
家が揺れる程の騒音ってどうやって出せるんだ?
音もゴトッとかならまだしも、ゴルゥンンン!!とかジョワッ!!とか理解し難い異世界じみた音を出してくるのである。
ナマズに関しては最近はおとなしい。
以前は皿を洗う、トイレに入る、玄関に行くだけでも天井をド突いてきてたし、なんなら座ってるだけの時や、寝ている時まで突き上げられていた。
それがある時期を境にパタリと止まった。
ホラー映画が終盤に入る前のあの不気味な静けさのような雰囲気だが、理由はなんとなく分かった。
チンパンジーの騒音をウチと勘違いしていたわけだ。
つまりチンパンジーの騒音や振動は斜め下にまで伝わっているということ。
キチ○イ過ぎる。
これを1年間耐えてきたが、遂に限界が来た。
昨夜21時頃、まるで出来損ないのテポ○ンでも撃ち込まれたかのような衝撃が襲ってきた。
隣がまたやりやがった!!
溜まりに溜まった怒りが激情的に込み上げていき、一気に爆発してしまった。
「これじゃあ動物園じゃねえかよ!!!!」
怒声を張り上げタンスを思い切り叩きつける!
その様相はさながらゴリラのようになっていただろう。
人をゴリラに変えてしまうチンパンジーが住まうマンション型動物園。
一瞬静まり返る隣室。
そして
なんら堪えることなく普段通りの騒音が続いたのだった・・・
敗北
抑えきれぬ屈辱
拭い去れぬ無力感
腫れあがる吹き出物
そりゃそうだ。
フグが自らの毒で死ぬことは無いように、騒音主に対する騒音など何の力も無いのだ。
1年越しの衝動的な報復は、ただただ自分がゴリラと化すだけで終わった。
もう引っ越そう・・・
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